DOMAINE CAUVARD VOLNAY 1989
フランス:ブルゴーニュ地方:AOCヴォルネイ
アルコール度:13%
ブドウ品種:ピノ・ノワール
町田の蔵家さんで、5780円で購入。
【外観】
レンガ色の明るめのルビー。
色調はオレンジがかっていて、レンガ色に近い。
透明感があり、底までしっかり見えるが、にごりがある。
粘性は強く、脚が長く残る。
【香り】
干しぶどう。
プルーン。
加熱した果実。
熟成感が強い。
少し温度が低いせいか、グラスを回しても、あまり変化が無い。
赤身の肉やきのこの印象もある。
香りはしっかりと強め。
【味わい】
残糖を少し感じる、セック。
優しく柔らかいアタック。
熟成感した味わいの中に、チャーミングなフルーツ感がある。
ミディアムからフルボディ。
酸味はしっかりしていて強め。
タンニンはキレイに溶けた感じで、舌の真ん中へんが微かに乾くくらい。
とてもマイルドで飲みやすい。
口に含んでもそれほどボリューム感は無いが、上質な果実感がじわっと広がっていく。
微かに酸化しているような印象はあるが、まだまだ若さを保っている。
余韻は長い。
【総評】
22年前のブルゴーニュがこの価格で買えるのはすごいですよね。
円高のおかげでしょうか?
古いワインって、澱の状態でデキャンタージュするかどうか判断してますが、ライトでビンの底を透かしてみたら、それほど澱が溜まっていないので、デキャンタージュしないで飲むことにしました。
直接グラスに注いだ状態で、しっかり飲み頃です。
このワイン、デキャンタージュしたら一気に酸化してしまうかも。
マイルドな口あたりで、とても良い熟成感を持っているけど、果実感はまだ若さを感じます。
それにしても、長期熟成したワインって、他に代わるものが無いですよね。
まさにワインの醍醐味。
今年はいろいろ大変な年でしたが、大晦日に美味しいワインが飲めてしあわせです・・・
このワイン、グラスに入れて時間を置き過ぎると、酸化が進んで、ちょっと酸っぱくなって来ました。
ボトルからグラスに入れた時が一番美味しいかも?
優しい飲み口なのですが、ワインだけで飲んでると何か食事が欲しくなります。
おせちと一緒に作ったローストビーフに合わせると、ちょうどいい感じ。
ローストビーフはちょっと脂が抜けて、軽めの牛肉ですが、それくらいでちょうど合います。
他にも伊達巻とか、のし鶏とか、筑前煮とか、おせちに入れるものに合わせてみましたが、熟成していてすべてを受け入れるような懐の深さがあって、ほとんど問題なく合いました。
赤ワインの領域をちょっと超えた感じがしますね。
フランスAOC事典によると、ヴォルネイは、ブルゴーニュの赤ワインの中で最も女性的で、コート・ドールの中で最も優雅なワインのひとつ。
ヴェルサイユ宮殿を建造させた太陽王ルイ14世が好んで飲んだという言い伝えがあるそうです。
確かに優しい飲み口と包みこむようなフルーツ感はとても女性的。
果実感がベースですね。
飲みくちのクールな印象と、まだフレッシュ感を残した果実感の余韻がとてもいいです。
重さが無くて、空気にふわりと浮くような飲み口とでもいいましょうか。
軽やかで、飲みやすくてフルーツ感があるのに、ジワッと沁みる深みがありますね。。
カミさんに、ブルゴーニュの村名AOCの22年熟成という前提で価格感を聞いたら4980円。
美味しいけど、ちょっと軽い感じがあって、そのくらいかと思った、とのこと。
確かにこのワイン、熟成したワインだけど、軽やかさがあって、そこが魅力になってます。
22年熟成ですが、ちょうど今が飲み頃の感じ。
澱もほとんど無くて、最後の一滴まで飲めますね。
最後の1杯はもったいなくてチビチビ飲んでたのですが、グラスに入れて30分以上たってもしっかりしてます。
最後の1杯が美味しいワインはホントにいいですよね。
名残惜しい・・
しかし、この最後の1杯が力が落ちずに、美味しさが凝縮してるのは澱のおかげ?
いわゆる上澄みの方は、わりとすぐに酸化したのですが、最後の1杯はなかなか酸化しません。
ボルドーの赤に良くある、粒子の大きな澱は飲みくちが悪くなるのでデキャンタージュが必要ですが、ブルゴーニュのきめ細かい澱は、旨みに大きく影響してるように思います。
ボルドーはデキャンタージュして、ブルゴーニュはデキャンタージュしない、と言われますが、やはりブルゴーニュは澱も一緒に飲んだ方が美味しいのかも。
20年以上熟成したブルゴーニュなので、深みがあって深淵な感じかと思ったら、意外にフレンドリーで爽やかなフルーツ感がありました。
どんどん良くなって、最後はワインだけで十分美味しく飲めました。
この生産者のワインはまた飲んでみたいですね。オススメです。
■楽天ショップへのリンク
ショレイ・レ・ボーヌ[1988]ドメーヌ・コヴァール 税込 5,250 円 送料別
※サイトより引用
このドメーヌの歴史は、アロース・コルトンの古いファミリーから買い取りできたドメーヌで、もともとは1681年にシモン・ガニュロから畑を購入するところから始まります。
現在のコヴァール家所有となってなってから3代目となります。
アンリ氏の父エミーユ・コヴァール氏によってドメーヌは発展を遂げ、1974年からアンリとジャクリーヌ・コヴァールによって運営され、その後ジュリアン氏が加わります。
ポマール、ヴォルネイ、コルトンなどに計17ヘクタールの畑を所有し、リュット・レゾネにて栽培しています。
茶色がかったガーネット色で、ハイビスカスなどの花の香りに、カカオ、タバコ、ほのかにスパイスなどの香りも感じます。柔らかな果実味が複雑で、しっかりとした印象があります。味わいが詰まった印象で、いつまでも口の中に広がります。
ドメーヌ・コヴァールのクラシックなスタイルのワインが見事に熟成し、本領を発揮してきました。飲み頃を迎えた1988年のワインが限定入荷です。
ドメーヌ・コヴァール ボーヌ・クロ・ド・ラ・マラディエール・ブラン[1990] 税込 5,187 円 送料別
※サイトより引用
濃いイエローで、レモンやリンゴ、オレンジ、白桃などの香りに、ハチミツ、バニラなどの香りが強く感じます。
厚みのあるオイリーな果実味が口いっぱい広がり、ハチミツやナッツなどの味わいもあります。
まさに熟成した芳醇なブルゴーニュの白ワインと言えます。この価格はお買い得です!