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2018/03/18

辛口・軽口ワイン辞典 葉山 考太郎 (著)



辛口・軽口ワイン辞典
葉山 考太郎 (著)

単行本: 247ページ
出版社: 日経BP社
発売日: 1999/9/23
梱包サイズ: 18 x 12 x 2 cm

完全な辞書形式で、50音順で単語と說明が並んでいるだけの本なので、最初はちょっと戸惑うのですが、内容が面白いので最初の「ア」の項目から読み進めてしまいますね。

勉強になる内容と、小ネタと、皮肉やウィットが、いろいろ混ざっているので、辞書を読んでいる感じではありません。

ストーリー性がないので、どこからでも読めるし、短い時間でもさっと開いて時間つぶしにもなるし、なかなか面白い本だと思います。
文庫本とか電子ブックになると携帯しやすいのですが、残念ながら無いみたいですね。



葉山 考太郎さんの別著「シャンパンの教え」でもそうでしたが、とても良く調べられているけど、気さくなタッチで親近感が持てて、読みやすいのが特徴です。

初版は20年くらい前なので、話題がやや古い感じはありますが、ベーシックな部分は年数が経っても変わっていないと思います。

ワイン会のネタ探しとかには良さそうな本ですね。

シャンパンの教え 葉山 考太郎 (著)



シャンパンの教え
葉山 考太郎 (著)

単行本: 202ページ
出版社: 日経BP社
発売日: 1997/9/27
サイズ: 17.8 x 11.4 x 2 cm

ワイン全体の事を勉強しようと思ったら覚えることが大量にあって大変だけど、シャンパーニュだったら覚える範囲も狭いので、少し覚えておけばレストランでカッコつけられるぞ、って本ですね。

ソムリエ協会教本が教科書だとしたら、これはエッセーや小説といった感じで、とても読みやすく分かりやすい文章ですらすら読むことができます。

実際に呼称資格試験を受けようと思っている人も、教科書だけだと行き詰まることもあるでしょうから、このように砕いて説明してくれている本は気分転換にも良いのではないでしょうか。

構成が良く考えられていて、映画や演劇などにからめながら軽妙でシンプルにまとめられた說明が続くのですが、もう少し詳しく知りたいという人には下段に詳しい説明が乗っているんですね。



たとえば製法については「シャンパン方式」と文中ではシンプルに書いてあるのですが、「メトード・シャンプノワーズ」「メトード・トラディッショネル」といった呼び方については下段で補足しているので、概要をさらっと知りたい人は上の段だけ読み進めて、気になったワードだけ下段で詳しい說明を読む、という使い方ができます。

ワインの話って、言葉を正確に記述しようとしたり、例外の補足をする必要があったりで、つっかえつっかえ進むケースが多いのですが、この方法によりスムーズに話が進んでいく印象があります。

ロゼ・シャンパーニュのくだりは面白いですね。
人気のなかったロゼ・シャンパーニュがもてはやされるようになったきっかけや、製造方法についてちょっと皮肉も入れながら分かりやすく說明してあります。

ドン・ペリニヨンの名前の由来も正しく說明してあって、シャンパーニュ製造の歴史をシンプルにわかりやすく說明してあります。

お勉強に役立つ以外にも、007で登場したシャンパーニュの変遷の話とか、酒場ネタとして使える話も多く掲載されています。
シャンパーニュだけで、これだけネタがあるんだ~って感じ。



作者の葉山 考太郎さんは、ワインのことを良く知っていて良く調べているし、さらに面白く読みやすくまとめてあって、シャンパーニュ入門書としては抜群ではないでしょうか。

最後の付録「シタゴコロのディナー直前予習講座」という問題集も実践的?でおすすめです。

2016/11/06

知識ゼロからのワイン入門 弘兼 憲史 (著)


知識ゼロからのワイン入門
弘兼 憲史 (著)

単行本: 193ページ
出版社: 幻冬舎
発売日: 2000年12月
商品パッケージの寸法: 20.8 x 14.8 x 1.6 cm

2000年発刊にもかかわらずAmazonのワイン本で2番目に売れている本ですが、読んでみたら売れてる理由が分かりました。

■初心者にとって分かりやすい本は、ワインエキスパート資格保有者にも役に立つ

ワインエキスパートの資格を取っても、人に教えるのって難しいですよね。
この本はワインの事をまったく知らない人が一から学ぶというコンセプトなので、人に教える時にはとても役に立つと思います。
初心者に向けて、情報を絞り込んで分かりやすく解説してあり、情報過多になっているワインエキスパートの人の情報整理には抜群。
ちょっとはしょり過ぎな箇所もありますが、まずはそのくらいでいいですね。

あとは教えて欲しいひとが、本格的にワインを学びたいのか、安くて美味しいワインを飲みたいのか、レストランでスマートに注文したいのかなど、その人の要望によってカスタマイズすればいいのではないでしょうか。

■この本の流れ

目次ではありませんが、以下のような内容で進んでいきます。

1.ラベルの読み方
2.値段
3.選び方のポイント
4.保存方法
5.ワインの温度
6.グラスの形
7.オープナーとコルク
8.デカンタージュの理由
9.飲む順番とレストランでの注文方法
10.合わせる料理
11.ブドウ品種
12.生産地
13.ヴィンテージ
14.生産者
15.テイスティング
16.歴史
17.ワインの分類
18.ヴィンテージ
19.フランスの産地
20.世界各国の産地

■漫画のシーンが挿入されていて馴染みやすい

本編を開くと、いきなり漫画からはじまります。
随所に漫画のコマが散りばめられていて、気軽で馴染みやすい構成になっています。

■コンパクトにまとまっていて読みやすい

1項目を見開き2ページにコンパクトにまとめていて、テンポよく進んで読みやすい構成です。
漫画を書いている人なので、読みやすさにもこだわっているんでしょうね。

ワインエキスパートの資格を取った人にもおすすめの1冊です。


The WINE ワインを愛する人のスタンダード&テイスティングガイド


The WINE ワインを愛する人のスタンダード&テイスティングガイド
マデリーン・パケット (著), ジャスティン・ハマック (著)

単行本(ソフトカバー): 224ページ
出版社: 日本文芸社 (2016/8/4)
発売日: 2016年8月4日
商品パッケージの寸法: 25.7 x 18.2 x 2 cm

<Amazonでの内容説明>
アメリカamazon Wine部門1位! ワインの聖地フランス、イタリアをはじめ世界19か国で大人気のワインテイスティングガイドが発売!
アメリカのネットショップ最大シェアを誇るamazon。本書はそのWine部門で1位を獲得し続けている驚異の大人気ワインガイド。発売から1か月を待たずに8万部刷、19か国で刊行となりました。300以上の5つ星レビューが並び、絶賛の嵐。さらにカリフォルニア大学ワイン醸造学教授ら、ワインのプロフェッショナルが本書へ賛辞のコメントを寄せており、本当に評価されているワインのガイドブックなのです。

フルカラーでキレイにビジュアル化されていて、見ていて楽しい本です。
通して読んでみるというよりは、手元に置いておいてワインを飲むときに葡萄品種や産地などを調べるというような使い方でしょうね。

デザインが良いので、ワイン会でみんなで楽しみながらパラパラめくって楽しむという使い方もあると思います。

いきなりソムリエ協会教本は敷居が高すぎるので、まずは気軽にワインの勉強を始めるというような人には良さそうです。

お酒を飲みながら気軽に楽しめる内容やデザインなので、リビングに置いておいて、ちょっとほろ酔いで眺めていても楽しそう。
気軽に引っ張り出せるサイズ感も良いですね。




2015/05/30

はじめてのワイン法 蛯原 健介 (著)


はじめてのワイン法
蛯原 健介 (著)

単行本: 367ページ
出版社: 虹有社 (2014/9/5)
発売日: 2014/9/5
商品パッケージの寸法: 18.8 x 13 x 2.6 cm

ワインエキスパート試験の中でも覚えるのが難しいワイン法ですが、この本は法律が制定されるまでの歴史や背景などが丁寧に書かれていて、とてもワイン法に興味を持たせてくれます。

ヨーロッパのワイン法は、昔から今の形で存在しているような印象がありますが、現在のワイン法になるまでには、暴動や流血、さまざまな利権関係などが影響していることが分かりますね。
どんだけ細かいんだよ、ってところまでワイン法で定められているのが、具体的な事例で紹介されています。

それに対して、日本のワイン法の不備と、その歴史的な背景、ワイン法が整備されていないことで世界に日本のワインが認めらなかった事なども丁寧に解説されています。

ただ現在は、山梨のワインをEU諸国に向けて本格的に輸出する段階になって法的障壁が明らかになり、甲州やマスカット・ベーリーAのOIV(国際ブドウ・ワイン機構)への登録、国税庁長官による地理的表示「山梨」の指定が行われ、対策が取られるようになりました。

日本のワイン法もその実現に一歩進みだしたと、筆者は語っています。

分厚い本(367ページ)なので一回読んでも10%も頭に入らないかもしれませんが、何度も読み直すとその都度新しい発見があるタイプの本ですね。

ワインエキスパートを受けようと思っている人にはおすすめの一冊です。

<本書のトピック>

ワイン法の最低限の事項は「ワインの定義」「原産地呼称」「ラベル表示のルール」。
近代以前のヨーロッパでは、ワインは水に替わる必需品で、重要な財産だったため法律の整備が必要だった。
古代エジプト時代に原産地呼称制度の原型があった。
パリ近郊にワイン産地が無いのは「20リユ規制」があったため。
19世紀以前の法規制は利権を守るための上からの規制、1860年代後半のフィロキセラ禍以降はワインの品質と産地表示の守るために変わった。
EUワイン法は、加盟国法に優位する。
AOP(保護原産地呼称ワイン)は、「原産地」の「呼称」を「保護」されたワイン。
IGP(保護地理的表示ワイン)は、「地理的表示」を「保護」されたワイン。
EUワイン法では適応される「ブドウ生産物」を17品目定めている。
1.ワイン 2.発酵中のワイン 3.ヴァン・ド・リクール 4.ヴァン・ムスー 5.優良ヴァン・ムスー 6.芳香性優良ヴァン・ムスー 7.炭酸ガス添加ヴァン・ムスー 8.ヴァン・ペテイアン 9.炭酸ガス添加ヴァン・ペテイアン 10.ブドウ果汁 11.部分醗酵ブドウ果汁 12.乾燥ブドウ由来の部分醗酵ブドウ果汁 13.濃縮ブドウ果汁 14.濃縮ブドウ調整果汁 15.乾燥ブドウ原料ワイン 16.過熟ブドウ原料ワイン 17.ワインビネガー
EUワイン法のワインとは「破砕された、もしくは破砕されていない新鮮なブドウ、またはブドウ果汁を部分的または完全にアルコール発酵させて生産されたもの」。
AOPワインは官能審査が義務、IGPワインは任意。
保護されるためには「生産基準書」の作成が必要。
ボルドーの格付の対象は醸造所、ブルゴーニュの格付の対象は原産地呼称と結びついている畑。
EUではショ糖による「補糖」が条件付きで認められている。
条件付きで「補酸」「除酸」も認められているが、「補糖」との併用は認められない。
「シャトー」「クロ」のラベル表示は、AOPに属するフランスのワインのみ表示可能。
EUワイン法は、特定の瓶の形状も使用条件を定めている。
近年EU産ワインの状況は厳しく思い切った減反政策を行ったが、ラングドック・ルーシヨンの減反希望が多く、ニューワールドとの競争で苦境にあることを示した。
減反で最も減ったブドウ品種は、「カリニャン」。
日本の酒税法ではワインは「果実酒」「甘味果実酒」に分類されるが、果実に含有される糖類の総量を超える補糖を行っても「甘味果実酒」として表示出来る。
大量の補糖はEUの基準に合わないため、輸出する場合は、EUワイン法の基準に適合していることを証明する必要がある。
国際的に認められていない水の添加や乾燥ブドウの使用も、日本の「果実酒」は認められている。
日本のワイナリーは農地法により農地の所有が規制されていたため「買いブドウ」を使用していたが、農地法改正により自社畑を持つことが出来るようになった。
「長野県原産地呼称管理制度」は長野の産地名は保護されていない、唯一「山梨」だけ「地理的表示」に指定され、保護される。
ワイン市場はグローバル化していて、国際基準に適合したワイン造りのルールが求められている。日本でもワイン法の整備は避ける事ができない。


2015/01/18

初歩からわかる 日本酒入門―きき酒師が本気で選んだ、本当においしい日本酒82種がわかる (主婦の友ベストBOOKS)


初歩からわかる 日本酒入門―きき酒師が本気で選んだ、本当においしい日本酒82種がわかる (主婦の友ベストBOOKS)

単行本(ソフトカバー): 176ページ
出版社: 主婦の友社 (2010/12/10)
ISBN-10: 4072752118
ISBN-13: 978-4072752111
発売日: 2010/12/10
商品パッケージの寸法: 21 x 14.8 x 1.4 cm

最近巷で日本酒がブームになってきているのと、先日飲んだ日本酒がことのほか美味しかったので、ちょっと本腰を入れて日本酒も勉強してみようかと思い、まずこの本を図書館で借りてきました。

ほぼフルカラーで、実にわかりやすくまとめてありますね。

これから日本酒を本格的に勉強しようと思ったら、手元に一冊あるといいのではないでしょうか。


吟醸酒、純米大吟醸酒などの特定名称酒の分類も分かりやすくまとめてあります。


お燗の名前もこんなにあるんですね。


日本酒の香りの表現って難しいですが、こういったチャートがあると助かります。


生酛仕込み、山廃仕込みなどの違いもチャート図で分かりやすく解説してあります。


冷やおろしなどの貯蔵についても解説があります。


都道府県ごとの特徴と日本酒製造場数がまとめてあります。


日本酒の醸造工程も写真があるとイメージがわきやすいですね。


醸造工程もチャートで分かりやすくまとめてあります。


シチュエーション別の日本酒カタログもあります。
特徴が端的にまとめてあるので、日本酒選びの参考になりますね。

やはり手元に置いておきたい一冊です。

初歩からわかる 日本酒入門―きき酒師が本気で選んだ、本当においしい日本酒82種がわかる (主婦の友ベストBOOKS)

2014/08/17

誰でもできる手づくりワイン―仕込み2時間2か月で飲みごろ


誰でもできる手づくりワイン―仕込み2時間2か月で飲みごろ

永田 十蔵 (著)

単行本: 111ページ
出版社: 農山漁村文化協会 (2006/01)
発売日: 2006/01
商品パッケージの寸法: 20.8 x 14.8 x 1.4 cm

この本、まず最初に気になるのが酒税法。

すでに、この本のタイトルでアウトじゃないかと思いきや、アルコール度1%未満であればセーフみたいです。
ただ、この本には酒税法に関する項目はありません。
何となくきな臭い雰囲気の漂う本ですね。

気になるトピックスをまとめてみました

■カラー写真でワインの作り方がシンプルにまとめてある

ソムリエ協会の教本などにも掲載されているワイン造りのステップですが、手づくりだとさらに具体的で分かりやすいですね。
これからソムリエ協会の呼称資格試験を受験する人にも、とても参考になると思います。

■はしがきの内容

ワインつくりは単純で、ブドウをつぶして醗酵させ、果汁を搾って静置するだけで、2~3ヶ月で美味しいワインが完成する。
難しい知識は不要で人は少しの手助けをするだけで、自然の摂理でワインは出来る。
一般に流通しているワインは、添加物が入っているので、うまくない。
手作りワインと比べるとその差は歴然としている。
ワインつくりの極意は「何も足さない、何も引かない、余計なことはしない。」人が余計なことをしなければブドウの持つポテンシャルは最大に引き出されて最高のワインができる。

という内容ですが、流通や保存のことを考えなくて良い自家製のワインは、ナチュラルでワインの原点といえる味がするんでしょうね。

■白ワインでも果醪発酵

破砕した果皮・果肉をまるごと漬け込んで醗酵させるのは「果醪(かろう)醗酵」、果汁だけを醗酵させるのが「果汁醗酵」。
白ワインは通常、省スペースで醗酵タンクの効率が良いという経済的な理由で果汁醗酵をするが、白ブドウの果皮や果肉にも無色のポリフェノールや旨味成分が含まれているので、手作りワインは白ワインも果醪醗酵を勧める。
今後白ワインも果醪発酵する作り手が出てくるかもしれない、と指摘しています。

■一次発酵と二次発酵

一次発酵は開放した条件で、ある程度アルコールを生成して色素やタンニンなどの成分を溶出させるのが目的。長く続けると、雑菌が発生して醪の状態が悪くなり腐敗臭がつく、しかし短いと色素などが十分に出きらない。切り上げのタイミングは作り手のセンスによる。
二次発酵は酸化を防ぐために、エアーロック付きの密閉容器で酸素を遮断した状態で、糖が完全なアルコールに変わるまで行う。

■清澄・おり引き

ワインの見栄えを良くするために、工場での「清澄・おり引き」は、遠心分離器、珪藻土を使って濁り成分を濾過、ワインマスト酸化防止のために亜硫酸塩を添加、遠心分離器ではとれなかった微細な混濁物質をタンニン、ゼラチン、活性炭、ペクチダーぜなどを使っており引き、褐変防止にナイロン66などを添加することもある、そして最後の仕上げとして精密濾過機や火入れによって除菌、殺菌を行ったあとにボトリングをする。
手づくりワインはそのような真似をする必要はない、醗酵が終了しマストがクリアになったらおり引きをかねて新しい瓶に移す。

■ワインの熟成について

熟成したワインは、大量流通させる側のレトリックで、亜硫酸塩がほどほどに低減し飲みやすくなったことをありがたがるのではないか。ボトリング直後に亜硫酸塩を入れたものは飲めたシロモノではない。
手作りワインは熟成させるものではない、出来たてが最高の状態である。

■白ワインの醗酵について

白ワインで果醪発酵をする場合は、一次発酵は早めに切り上げる。
白ワインのマストは酸化されやすく、酸化防止剤を入れない限り褐変は避けられない。
手作りワインでは糖分を残すことが難しいので、スウィートタイプが飲みたい場合は、飲む直前に補糖する。使用する糖は砂糖よりも果糖(フルクトース)が良い。

■まとめ

ワインというのは基本的にシンプルなお酒なんだ、ということを気づかせてくれる本です。
何かとウンチクの多い飲み物ですが、ワインメーカーのマーケティングに消費者が踊らされている可能性も指摘しています。
どのような食材もそうですが、出来たてを現地で味わうのが最高の贅沢なんでしょうね。
いわゆるワインのウンチク本とはまったく違う角度からワインの造り方を理解出来ますので、ワイン資格試験を受ける人にはおすすめします。
ただし、本当にワインを造ってみるかどうかは、個人の判断にお任せします。
アルコール度1%未満であれば酒税法にはひっかからないみたいですので。



2013/12/01

Wi-not? vol.7(ワイノット?)


Wi-not? vol.7(ワイノット?) (メディアボーイMOOK)

128ページ
出版社: メディアボーイ
サイズ: 29.6 x 21 x 1.4 cm

お知り合いが出てるって事で、久しぶりに買った、「Wi-not?」。
特集はシャンパーニュです。

写真もキレイで、記事も多くて、ほぼフルカラー。
この内容で、980円は安いですよね。

ヨンアの美しい写真につられてページをめくってみると、相変わらすディープな、田中克幸ワールドが展開していました。

「格好つけないシャンパーニュ」という巻頭特集は、「カジュアルに気軽にシャンパーニュを楽しもうよ」というメッセージかと思っていたら、全然違ってて、従来の型にはまらない新しいアプローチのシャンパーニュの紹介という、かなりマニアックな内容。

栽培や醸造方法が厳密に規定されていて、その枠を外れると生産者は地位を剥奪される、自由度を許容するIGPやヴァン・ド・ペイにあたるものがない、など堅苦しく画一な印象のあるシャンパーニュですが、そのなかでも「肩肘張らずにしなやかな」シャンパンが紹介されています。

「亜硫酸無添加」「ピノ・ムニエ50%以上」「ノン・スタンダード品種」「ユニーク・ブレンド」「自根」「ノン・ドザージュ」の6つのポイントを上げて紹介していますが、特に気になったのは「自根」。

フィロキセラ以降、アメリカ産の台木に接ぎ木して裁判するのが一般的になっていますが、あえて自根でぶどう栽培をしている生産者もいて、本来の味を知るには、自根で栽培されたぶどうで造られたワインを「絶対に」飲まなくてはならない、と田中克幸氏は説いています。

それにしても、あまりにディープで独自な方向性で、かなり絞りこまれたターゲットに向けているようにも感じられるこの雑誌。
「どうしてそれじゃ、いけないの?」というコンセプトの割には、かなり強烈に田中流を押してきているような・・・
ただ、田中克幸氏のセミナーとかあったら、是非受講してみたいですね~。とっても面白そう。

読み終わったときには、久しぶりにちゃんとしたシャンパーニュを飲みたくなりました。


2013/06/02

Wi-not? vol.5~ワイノット?表紙・巻頭は亀梨和也! ! ~


Wi-not? vol.5~ワイノット?表紙・巻頭は亀梨和也! ! ~ (メディアボーイMOOK)

メディアボーイMOOK
2013年5月25日発売

¥ 980 大型本

わたしのお知り合いが出てるので、久しぶりにワイン雑誌を購入しました。

独特の視点、というか個性をもった雑誌です。
執筆主幹である、田中克幸さんの個性なんでしょうね。

表紙と巻頭グラビア?は亀梨和也さん。



すぐに思い出すのは、そう、「目覚めよバッカス!」の名ゼリフ!
もちろん、そういう理由ではなく、映画「俺俺」のタイアップ企画のようです。

特集は『絶対「幕の内ワイン」主義110本』。
単一品種のヴァラエタルワインが増えている中で、複数品種がブレンドしたワインをフィーチャーしています。



切り口が面白いですが、ちょっとマニアック?

創刊時は、「ワインと食のエンタテイメントマガジン」「もっと自由にワインを楽しむ」というコンセプトだったのですが、ちょっと変わってきたのかな。



幕の内弁当のように、複数の料理を同時に食べる日本人には、3つ以上の品種がブレンドされたワインが向いているという提案。
1品種だけは自己主張、2品種では対比・対立、3品種になって調和のワインになる、という理由です。
説得力はあるのですが、いまいち腹に落ちない部分も・・

単一品種でも和食にあう甲州のようなタイプもあるし、素晴らしい調和のワインもありますよね。
ちょっと企画先行って感じ?

でも世界中から、さまざまな複数品種ブレンドワインが紹介されているので、ワイン選びの参考にできます。
1000円台から紹介されてるのも好印象。

次は、ワインのブレンド(アッサンブラージュ)ってなんだろう、と気づかせてくれる、「マイ・ブレンド・ワインを作ろう!」という特集。



これはいろいろな分野のプロフェッショナルに、南仏の赤と白、各3種類の原酒をブレンドもらう、というこれもまたマニアックな企画ですね。
特別に門外不出の原酒を分けてもらった、というところからスゴイ。
これはしかし、実際にやってみたいですね、テイスティングの勉強になること間違いなしです。

ワイノットらしい個性的な企画なのが、美女5名がつくったピクニックのお弁当に、男子5名でワインをフィットさせる、初夏のピクニックに出かけようというというページ。



おそらく、現場はとても盛り上がったんだろうな~、と思わせるワイン雑誌らしからぬ企画ですが、ページ数や写真は少ないので、盛り上がりを想像するしかない、みたいな余韻を残します。

もうひとつ、ワイノットらしいものが、コンビニワイン特集。
ただ、良し悪しを紹介するのではなく、シーン別の提案になっているところがさすが。



不思議な雰囲気の漫画も健在。



今回は、同じアペラシオンでも、水際からの距離で個性が変わる、というもの。
水際に近いものは、重心が高く軽やか、内陸のワインは、重心が低く濃厚、と説いています。
これも一概に言えるのだろうか?とややはてなマーク。

ワイン雑誌らしい、安心して読めるのが、スイスのシャスラの特集。
スイスのシャスラをチョイスするあたりに、センスの良さを感じますね。



読者テスターと選んだ60本というワイン紹介もあります。



紹介した記事以外にもコンテンツは豊富で、ワインを楽しむ様々な切り口があって、楽しい雑誌であるこは間違いないですね。
ワイン会とかでネタにすると盛り上がりそう。

■関連リンク

wiーnot? 発刊号 ワインはニッポン!(雑誌)


2012/07/28

wiーnot? 発刊号 ワインはニッポン!(雑誌)

wiーnot? 発刊号 ワインはニッポン! (メディアボーイMOOK)

価格: 980円
ムック: 138ページ
出版社: メディアボーイ
発売日: 2012/7/25
寸法: 30 x 20.6 x 1 cm

新発刊されたワイン雑誌「wiーnot?」。
「ワインと食のエンタテイメントマガジン」「もっと自由にワインを楽しむ」というコンセプトで、ちょっと面白そうだったので、買ってみました。

表紙は謎のオジサン。
しかも、タンブラーにワインを入れて持っていて、確かに従来のワイン雑誌とは違う感じ?

A4サイズの大判で、厚みは1cm、ボリューム感のある雑誌です。

特集は日本のワインで、ワイナリーの取材記事から、ワインツーリズムの紹介、日本の固有品種ワインをフレンチに合わせる企画など、あれこれ盛りだくさんですね。

コンテンツボリュームは十分で、一日じゃ読み切れないくらいはあります。

しかも、これだけ一度に多くの日本のワインを紹介しているのもスゴイですね。

カラーページも豊富で(97ページ)、読み応え十分です。

中国ワインについての対談がありましたね。
急激に品質が上がっている、とのことで、オススメのワインもあって、参考になります。

読者プレゼントも充実してて、頑張ってる感が良く出ています。

海外取材を無くして、コストを抑えてる?
なーんて、ちょっと思いましたが、これだけ取材記事があって980円は安いのではないでしょうか。


取材記事も充実してます。


写真もキレイですね。


ワインリゾート、行ってみてー。


何やら不思議な漫画もありますね。


巻末のモノクロページはワインリストになってます。

ちなみに、表紙の謎のオジサンは、ブルース・ガットラヴさん。
ピンときた人もいると思いますが、ココ・ファーム・ワイナリーの醸造責任者ですね。
今は北海道に移住してワイン造りを初めているそうです。
北海道産のピノ・ノワールに魅せられたとか。
この雑誌でも巻頭で取り上げていましたが、北海道のワイン、注目ですね。

■関連リンク

Wi-not? vol.5~ワイノット?表紙・巻頭は亀梨和也! ! ~



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