2011/04/27

ルイ・ジャド シャブリ 2009(ブラインドテイスティング:外す)

 
(1)シャルドネ(仏:ブルゴーニュ地方:AOCシャブリ:09)\2480(特売:元値\3500)
(2)ソーヴィニヨン・ブラン、ヴェルデホ(スペイン:ヴィノ・デ・ラ・ティエラ・デ・カスティーリャ:09)\1200
(3)ヴェルディッキオ(伊:マルケ州:DOCヴェルデッキオ・ディ・カステッリ・ディ・イエージ:09)\1200
(4)マカベオ(スペイン:アラゴン州:DOカリニェーナ:09)\500
(5)ソーヴィニヨン・ブラン(スペイン:ヴィノ・デ・ラ・ティエラ・デ・カスティーリャ:09)\500

の5本のうちから1本を開けてもらい、ブラインドテイスティング。

ルイ・ジャド シャブリ 2009【外観】
ややグレーがかった、淡いレモンイエロー。
色味は薄く、グレーっぽい。
輝きは柔らかい。
粘性は弱く、サラッとしている。

【香り】
クリームやヴァニラの甘い香り。
柑橘系のフルーツ。
グラスを回すと、よりクリームっぽい印象が強くなる。
炭酸のニュアンスがあり、ちょっとスパークリングっぽい。
後からスモーキーさが出てくる。
香りは弱いが、上品で、複雑。

【味わい】
残糖を多めに感じるセック。
マイルドな飲み口で、ほんのりフルーティ。
酸味も優しい。
アルコール度は低めで、ボディは軽い。
後味にグレープフルーツのような苦みが残り、爽やか。
酸味も後から強くなる。
少し、喉につっかかるような印象がある。
優しさと刺々しさが同居してる感じ。
余韻は少し続く。

【判定】
淡い外観からは、ソーヴィニヨン・ブランとイタリア。

香りは弱めで、品種の特定が難しいが、ソーヴィニヨン・ブランぽいスモーキーなグリーン香をかすかに感じる。
ただ、香り全体の印象はイタリアっぽくもある。

味わいは、優しくマイルド。
少し高い感じで、1000円越えのイメージ。
ただ、後からやや荒っぽさが出てきて、なかなか判断が難しい。

全体的な印象は、安いソーヴィニヨン・ブラン。
でも軽いながらもまとまりがいいので、イタリア、あるいは高めのスペインも考えられる。

ちょっと混乱してきたので、頭を空にして、もう一度味わう。
香りの印象や、炭酸を含んでいる感じ、後味の酸味の印象が、イタリアっぽさを感じる?

いやいやいや、でもこれはちょっと軽すぎるので、やっぱり低価格ワインじゃないかな~。

ファイナルアンサーで、500円のソーヴィニヨン・ブラン
で、ブー

・・・・・・・・え、シャブリ???

【総評】
ルイ・ジャド シャブリ 2009
LOUIS JADOT CHABLIS 2009

フランス:ブルゴーニュ地方:AOCシャブリ
アルコール度:12.5%
ブドウ品種:シャルドネ

リカーランドトップで、特売2480円で購入。(元値3500円)

これは久々の大外れですね。
生涯最大の大外し、といっても過言ではないでしょう。(おおげさ)

ルイ・ジャドのシャブリを、500円のテーブルワインと間違えるとは・・

擁護するために言っておきますが、このワイン、とても美味しいです。
ただ、軽く上品にまとまっていたので、なかなか判定が難しかった、って事で。

エライ人に会うのに緊張してたら、とてもカジュアルで気さくな人だった、みたいな感じ?

すごくチャーミングで上品なフルーツ感があって、口当たりはとてもマイルド、後味もジワッと果実感が残ります。

平日に良いワイン開いちゃったな~、こりゃもったいない。
しみじみと良いワインですね、これは。

力の抜けた、肩肘はらないまとまりで、あえて強さを出すわけでもなく、自然に体に入ってくるような美味しさがあります。

お金がたっぷりあったら、こういうワインをデイリーで飲みたいですね。

でもお金の無い我々(?)にとって、これで3500円!って言われたら、ちょっと考えちゃうかも。

今日の晩ご飯は、魚の南蛮漬けと、かき揚げ。

かき揚げは、天つゆに大根おろしを入れていただきます。

普通だと、まったく合わなさそうなメニューですが、このワインに合わせると、くるっとフルーツで包みこむ、みたいな合い方をするんですよね。

南蛮漬けの生タマネギとか、結構辛くて香りがキツイのですが、このワインは全然負ける事無く、優しいフルーツ感で包み込みます。

すごいな、ルイ・ジャド!

ほんのりとある甘さが、食事とのつなぎを良くしてるみたいですね。
しかも、料理には絶対負けない、的な芯の強さを持ってます。

負けないだけじゃなくて、料理も活かす、というスタンスなんですよね。
すごいですねー。

ワインに合わないNo.1、納豆があったら合わせてみたかったですね。
どういう結末になっていたか・・(すでに興味の方向性が違うような)

あれっ、明太子がありました。

明太子もワインに合わない筆頭ですが、早速合わせてみると・・・

なんと、明太子がルイ・ジャドに手なづけられてます!

生臭さを、ワインが押さえ込みますね。
ピッタリ合うとまではいきませんが、そこそこ問題なく食べられます。

なんか、すごいですねー。
ルイ・ジャド・マジック、なんでしょうかね。

このワイン、どんな食事に合わせても、印象がブレないんですよね。

何枚写真撮っても、いつも同じ顔をする女性みたいな・・・ちょっと違う?

もう一つ、面白いつまみを発見しました。

ワインに良く合うけど、その味を封じ込めてしまう「レーズン」。

果たして、ルイ・ジャドのシャブリはレーズンに勝てるのか!

と、その前に・・・

口に残る南蛮漬けの匂いを取るために、フロスして、歯磨きして、ワインで口をゆすいで、口の中をプレーンにしてチャレンジです。

さすがにレーズンと合わせると、ワインの味わいは全部吹っ飛んでしまいますね。
頑張っている感はありますが、やっぱりレーズンの味になっちゃいます。

実はこのレーズン、明日の朝食用に焼いていたレーズンパンの残り。
焼き上がったレーズンパンを、ちょっとつまませてもらって・・

さすがにパンが入ると、とても良く合います。
やっとまともな食事に合わせてくれたか・・・って、シャブリが言っているみたい。

落ち着く取り合わせですね。

とにかく、何にでも良く合うワインですが、魚の生臭さに負けないって事は、生牡蠣にも良く合いそうです。
レモンを絞るような合い方じゃなくて、フルーツで優しく包んだ、って合い方になるのかな。

このワイン、今まで飲んだシャブリの中でも、トップクラスの美味しさですが、いわゆるシャブリって感じではないんですよね。

気軽にカジュアルに飲める、ほんのり甘い、チャーミングなフルーツ感のある、上質で美味しい白ワイン、という印象です。

お金に余裕がある方にはオススメします。

0 件のコメント:

閲覧数の多い記事