ワインの国別輸入数量 上位5カ国構成比 2012年 |
今年は日本とスペインの交流400年にあたる。
ここのところ日本ではスペインワインの輸入が急増しているので、その背景を探る。
■輸入量は10年で4倍
北東部カタルーニャ地方のプリオラート。
ひなびた農村だったが、この15年くらいで激変。
醸造家たちが高品質のワインを生産するようになり、世界中からワイン好きが集まる観光地になった。
その発展は「プリオラートの奇跡」と呼ばれている。
2リットル未満のスティルワインの輸入量は、2006年まで上位5ヶ国に入っていなかったが、ここ6年、フランス、イタリア、チリに続く、4位に浮上。
10年前の約4倍に増えている。
スパークリングワイン(2リットル未満)はイタリアを抜いて、2位になった。
スペイン料理が注目をされて、それに伴って、スペインワインの輸入も増えたのも要因。
きっかけの一つは、世界一予約が取れないレストランとして「エル・ブリ」が話題になったこと。
立ち飲みでタパスをつつき、安く楽しめるバルが、デフレ時代に合ったということもある。
■価格と品質で割安感
スペインワインの歴史や伝統は、フランスやスペインと引けを取らない。
ぶどうの作付面積は世界1位、生産量は3位のワイン大国。
いままで存在感が無かったのは、ブランディングやプロモーションがうまくなかったから。
スペインワインはおいしくて安い、「うま安」。
ブランド価格が反映していないので、価格が安く、味覚と品質のコストパフォーマンスが優れている。
1500円から3000円くらいの価格帯なら、まず外れが無い。(ボデガ・スペインクラブ銀座 永野店長)
同じく輸入が増加している3位のチリは、マーケティングに力を注ぎ、人気のあるグローバル品種中心で、大規模経営のワイナリーが多い。
それに対して、スペインはマーケティングは二の次、規模が小さい家族経営のワイナリーが主流。
ぶどう品種も、テンプラニーリョやアルバリーニョなどのローカル品種が中心で、古木も多い。
80年代以降、若手醸造家たちが栽培や醸造の改良に乗り出し、2000年代に入ると世界市場でも注目される存在になった。
日本では、酒の消費量が減っているがワインは増加傾向。
スペインワインブームは、「ブランドにこだわらず、おいしいワインを飲みたい」「いろいろなワインを飲んでみたい」といった、成熟してきた日本の消費者のの需要に応えている。
2015年までに日本のワイン市場は2%ずつ成長すると予想。
「品質、価格、供給の面からスペインワインはチリワインとともに、今後もワイン市場のリード役になる」。(メルシャン)
■一度は飲みたいスペインワイン(ボデガ・スペインクラブ銀座 永野店長おすすめ)
マンテル・ブランコ・ヴェルデホ
Mantel Blanco Verdejo
2310円(産地ルエダ)
ハーブ、芝草の香りがする酸味が豊かな白ワイン。
参考リンク:スペインクラブオンラインショップ
ロべル・ブリュット・レセルバ
Rovel’s Brut Reserva
2100円(産地カタルーニャ州)
スペインを代表する辛口のスパークリングワイン。
ビンテージ・カバでこのお値段はお買い得。
参考リンク:スペインクラブオンラインショップ
バルバスール・ティント
Barbazul Tinto
2625円(産地カディス)
アンダルシア地方では珍しい赤ワイン。
ここ10年評価が高まっている。
細やかなタンニンの味わいが楽しめる。
参考リンク:スペインクラブオンラインショップ
トレシーリョ・アモンティリャード
2940円(産地ヘレス)
スペインといえばシェリー酒。熟成をかけた辛口。炒ったナッツと干しぶどうのような香りがある。
参考リンク信濃屋オンラインショップ
オチョア・クリアンサ
Ochoa Crianza
2310円(産地ナバラ州)
スペインの「ザ・赤ワイン」。
渋み、酸味、果実味のバランスが良い。
スペインワイン入門の1本。
参考リンク:スペインクラブオンラインショップ
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