(1)ガメイ70%、ピノ・ノワール30%(フランス:ブルゴーニュ:ブルゴーニュ・グラン・オルディネールAC:00)\1200
(2)メルロー、カベルネ・フラン(フランス:ボルドー地方:ピュイスガン・サンテミリオンAC:06)\1150
(3)プリミティーヴォ(伊:プーリア州:IGT:07)\980
(4)シラー(伊:シチリア州:シチリアIGT:07)\980
の4本のうちから1本を開けてもらい、ブラインドテイスティング。
【外観】
やや黒っぽい紫の、濃い色調の、ガーネット。
とても濃い外観。
透明感はほとんどなく、フチぎりぎりまで濃い。
ディスクは薄く、粘性は弱い。
小さな気泡が少し見られる。
【香り】
濃厚な果実香。
ジャムのような印象。
焦げ系の香りと、スパイス。
ややヴェジェタルな印象もあり。
グラスを回すと野性的な動物香。
腐葉土のような印象。
【味わい】
まろやかな口当たり。
セックながら、残糖をわずかに感じ、ほんのり甘い印象。
フルボディでアルコール度も強い。
酸味はしっかりとしていて、タンニンは細かい。
飲み終わったあとに舌がやや乾く印象。
余韻は少し続く。
【判定】
かなり濃い外観なので、ガメイとカベルネ・フランは消える。
プリミティーヴォか、シラー。
両方同じワインメーカー。
香りの印象は濃厚でスパイシーなシラー。
少しヴェジェタルな感じがカベルネ・ソーヴィニヨンっぽくもある。
シラーはイメージが沸くが、プリミティーヴォはいまいち記憶にないな。
と、よく考えると、これはグローバルタイプの最近のボルドーかも・・
香りの印象はシラーじゃないみたいだな、これは。
ユーカリオイルのような樹脂系の揮発香が特徴的。
何か前に飲んだような・・・
この飲み終わったときのタンニンの感じはメルローっぽい。
フルーティさの感じもメルローかな。
時間と共にボルドーっぽさが出てきた感じ。
これは、もうボルドーだろ。
ファイナルアンサーで、メルロー、カベルネ・フラン
で、ブー
が~~ん・・・イタリアのシラーでした・・・
【総評】
プリマテッラ シラー 2007
PRIMATERRA SYRAH 2007
イタリア:シチリア州:シチリアIGT
アルコール度:13.5%
ブドウ品種:シラー
リカーランドトップで、980円で購入。
まず品種を完全に外している事が問題ですね。
シラーでも、ニューワールドの傾向じゃなくて、ローヌな感じです。
ローヌのシラーはよく、カベルネ・ソーヴィニヨンと間違えるんですよね。
でも、スパイス香を手がかりにシラーって答えると、メルローだったりすることも結構あって、難しいポイントです。
ネタバレしてみると、完全にシラーですね。
シラー以外、無いだろ、って感じ。
シラーと分かったとたんに感じるシラーらしい要素は、個人的には、動物香を伴ったスパイス、でしょうか。
ブラインドのときに感じたユーカリオイルのような印象もシラーのスパイス香かもしれません。
それにしても面白いことに、ブラインドの時の感じ方と、品種が分かってからの感じ方は全然違いますね。
同じ香りなんだけど、見る角度がガラっと変わります。
とまあ、外した反省はともかく、これは美味しいワインです。
ちょっと温度が高いかなと思って、少し冷やしてみたんですが、温度が下がるとやや渋みを強く感じます。
やや単調な印象にもなるので、あまり冷やさない方が美味しく飲めそうです。
今日の晩御飯の一品目、舞茸とほうれん草と卵の炒め物に合わせてみました。
ほうれん草のヴェジェタルな印象と舞茸の土っぽさの構成がこのワインによく合います。
カジュアルなレベルもよく合っていて、シラーなのに野菜に合うんですよね。
野菜のソテーに赤ワインって、結構いいかもしれません。
いろいろ試してみたくなりました。
我が家の定番、節約メニュー、おからのから揚げに合わせてみたら・・・
まあ、どうでもいい感じになっちゃいます。
ただ、このワインがカジュアルなので、許せる範囲ですね。
懐の広そうなワインです。
シラーですが、家庭料理に合わせるにはなかなかいいバランス。
パスタを茹でて、レトルトのアラビアータに合わせてみると、やや微妙。
でも、乾燥バジルを少し加えると、ぐっと相性がよくなります。
やっぱりちょっとグリーン系スパイスの印象があるんですね、このワイン。
そのまま飲んでも美味しいし、家庭料理にも合うし。
まあ気になるのは、若干アルコール度が強いところでしょうか。
今どきの赤ワインは大体アルコール度が高いので、これはしょうがないのかもしれませんが。
トータルでは、コストパフォーマンスも高く、おすすめだと思います。
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