2009/09/21
神の雫 第1巻
神の雫 (1) (モーニングKC (1422))
作:亜樹 直
画:オキモト シュウ
面白さ : ★★★★☆(4)
資格試験役立ち度 : ★☆☆☆☆(1)
オススメ度 : ★★★★☆(4)
ページ数:212ページ
定価:550円(税込)
ワインブームの火付け役にもなった、超有名な漫画。
ワインの物語性や神秘性を、うまくストーリーに昇華させて、エンターテイメントに仕上げています。
オキモト・シュウさんの絵も繊細でキレイなので、読みごたえがありますね。
試験勉強に疲れたときに気晴らしで読むには最高です。
やや、荒唐無稽な設定や、にわかワインマニアなどを産み出して、ワインのプロから冷ややかに見られている時期もありましたが、ワイン業界への貢献度という点では誰しもが認めるところでしょう。
満を持してテレビドラマにもなりましたが、ちょっとコケちゃいましたね。
第一巻で出てくるワインを、ソムリエ協会の資格試験の視点で解説してみました。
1.Domaine de la Romanee Conti Richebourg
ドメーヌ・ド・ラ・ロマネコンティ リシュブール
ブルゴーニュ地方、コート・ド・ニュイ地区、ヴォーヌ・ロマネ村のグランクリュですね。
ドメーヌ・ド・ラ・ロマネコンティが有名なので、モノポール(ひとつの畑を単独で所有する事)のようなイメージがありますが、そうではありません。
ラ・ターシュとロマネ・コンティの2つが、D.R.C.のモノポールです。
漫画の中でもアンリ・ジャイエのリシュブールが登場します。
2.Chateau Mouton Rothschild
シャトー・ムートン・ロートシルト
ボルドー地区、ポイヤック村の、第一級格付けのグランクリュ。
1855年のパリ万国博覧会の際に制定されて以来、シャトー・ムートン・ロートシルトだけが2級から1級に昇格しています。
昇格された年は、1973年。(ここポイント)
セカンドラベルは、ル・プティ・ムートン・ド・ムートン・ロートシルト。
ちなみに、ロートシルトってのはドイツ語読みで、フランス読みはロッチルド、英語読みはロスチャイルドですね。
街の酒屋さんによっては、ロッチルドと言う(頑固な)ご主人もいます。
でも、ソムリエ協会的には、ロートシルトで統一しているようです。
3.Chateau mont-Perat
シャトー・モン・ペラ
ボルドー地区、ガロンヌ川右岸地区、プルミエール・コート・ド・ボルドーのA.O.C.ワイン。
プルミエール・コート・ド・ボルドーは、1973年に発行された比較的新しいA.O.Cです。
アントル・ドゥ・メール隣接で、ガロンヌ川を挟んでペサック・レオニャンの向かい側。
赤と白のタイプを生産する事が可能です。
4.Opus One
オーパス・ワン
シャトー・ムートン・ロートシルトのフィリップ・ド・ロッチルトと、ロバート・モンダヴィの合弁事業として1978年に設立されたワイナリー。
アメリカのカリフォルニア州、ナパ郡、AVAはオークヴィル。
でも、ナパ・ヴァレーといっても間違いじゃないのかな?
アメリカのAVAは入り組んでいるので、なかなか難しいですね。
ナパ・ヴァレーはカベルネ・ソーヴィニヨンが有名な産地で、1976年のパリテイスティングで1位になったスタッグスリープなどがあります。
5.Vosne Romanee Clos Parantoux
ヴォーヌ・ロマネ・クロ・パラントゥ
ブルゴーニュ地方、コート・ド・ニュイ地区、ヴォーヌ・ロマネ村のプルミエ・クリュ(1級畑)。
1級畑まで覚えるのは大変ですが、Vosne Romanee村のプルミエ・クリュは他に、レ・マルコンソール、レ・ボーモン、レ・ゴーディショ、レ・シュショ、クロ・デ・レア、レ・ショームなどがあります。
6.Miani
ミアーニ
北イタリア、フリウーリ・ヴェネツィア・ジューリア州の、多分テーブルワイン。
低収穫で有名。
15haの畑で、7300本しか生産されないそう。
1haあたり、365,000ml、3.65ヘクトリットルって事??
ボルドーのグラン・クリュでも45~50ヘクトリットルくらいあるので、10分の1以下?
ワインの生産量ってhl(ヘクトリットル)で表しますが、1hl=100リットル=100,000mlって事ですね。
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